「やだっ!やめ…んっ」 乱暴に塞がれる唇。 雄司は、自分のしていたネクタイをほどき、慣れた手つきであたしの両手首を縛り上げていく。 「んんんーっ!!」 誰か── 誰か助けて! 無理矢理割り入ってきた雄司の舌が、あたしの口内を犯していく。 こんなキス、知らない。 怖い…キモチワルイ。 唯一自由の効く足で、必死で雄司の体を蹴ってみても、ビクともしなくて。 それどころか、余裕たっぷりの笑みであたしを見下ろしてくる。