「……ただいま」 「遅せーよ。もうとっくに飯食っちゃったからな」 ……陸。 「あ、今日親父たち遅くなるって…うわっ!?」 自分でも分からない。 ただ、足が勝手に動いて。 気づけば、陸の胸に飛びこんでいたんだ。 「あ…あ、姉貴っ!?」 「陸ぅ…っ、」 「…姉貴?泣いてんの?」 陸のせいだよ…。 陸の顔見たら、急に緊張が解けて、安心して。 今までこらえていたものが、いっきに溢れ出してきたんだ。