──パタン。 「……」 真弥が去った後のドアを、俺はただ呆然と見つめていた。 …これで、良かったんだよな? アイツの涙を拭いてやれなかったこと。 震える体を抱きしめてやれなかったこと。 悔やまれることはたくさんある。 だけどそれ以上に── 俺は真弥を失いたくなかった。 長い戦いになるかもしれない。 でも、これだけは誓う。 俺は絶対に、真弥を守ってみせるから。 絶対に手放したりしない。 第17章 おわり