「……見られた、ってことだよね?」 「でも…手繋いでたくらいで…」 「──違うよ」 見られたのは、多分… 映画館での、キス──。 「…んなこと、あるわけ……」 陸の顔が、みるみるうちに真っ青になっていく。 そうだよ。 もし、あのキスを見られていたとしたら─… 言い訳なんてできない。 「どうしようっ…」 「…とにかく、早く帰ろう。タクシー呼ぶから」 陸は、慌てた様子で電話をし始める。 あたしは、ただ呆然と立ち尽くすことしか出来なかった。 ……どうして? 一体誰が、こんなメール─……。