「…あ、あのね」 「うん?」 カタカタと、カップを持つ手が震える。 時計の秒針の音が、静かな部屋に規則正しく響いて……。 ……ゴクッ。 何度めか分からない唾を飲んだ。 目の前には、キョトンとした顔で首を傾げる由紀。 そんな由紀に向かい合うようにして、あたしは背筋を伸ばして正座をしている状態。 そう。 あたしはこれから、由紀にすべてを打ち明ける。