「なーにそれ。そんな子が好きなの?陸は」 洗い物をしながら、お母さんが笑う。 「うん。でも─── めちゃめちゃ可愛いヤツなんだ」 ………陸っ。 反則、だよ。 そんなの。 怒れなくなるじゃん… 「あらあら。陸はその子にぞっこんなのね」 「ま、向こうも俺にぞっこんだけど?」 ニヤリと笑いながら、陸はあたしのお皿からミニトマトを取り上げた。 「あー!陸、返してよ」 「もう食っちゃった」 「むーかーつーくー!」 人がせっかくドキドキしてたのに、陸ってば雰囲気ぶち壊しだよ!