そう叫びたくなったそのとき、後ろから声がした。


「桃花ー!」


「芽亜莉!!」


あたしがバッと振り向くと、あたしを呼ぶ芽亜莉(メアリ)がいた。


「ひどいよ!!待ってたんに〜」


そう言って芽亜莉はぷくっと頬を膨らませる。
白い頬が寒さで赤く染まっていて、赤いチェックのマフラーに巻かれてるブロンドの髪はとても綺麗だ。


あたしの目の前にいるのは


根本 芽亜莉(ネモト メアリ)。


日本とアメリカとのハーフで、今年の中学の入学式で知り合ってからの親友。