【完】ペテン師との甘い夜

そして、セキは私の死角で、水嶋部長に何かを呟きながら何かを見せた。



すると、水嶋部長は顔を真っ青にしてセキから離れる。



「水嶋さん、自分がどうしたらいいか、解るかな?」



「はっ…はい!」



水嶋部長は背筋をしゃきっとして



「澤木さん、悪いんだけど先に帰るよ。」



と言い残してさっさと帰って行った。



「えっ…は?ちょっと!」



支払いも帰りもどうすんのよ。



「大丈夫!オレに任せて。」



セキが私の唇に指をくっつけた。