「また、嘘ついちゃったね。オレ、死ねなかったみたい…。」



抱きしめられて耳元で囁かれる。



きっと、朱也が助けてくれたんだね。



「病院に、朱也がすぐ運んでくれた。輸血の為にオレに血もくれた。君に、辛い思いさせた。罪をなすりつけた。ゴメンね、伊織…。」



「いいのっ!いいのよぉ…。」



貴方が傍にいてくれるなら、私はいいの…。



「伊織、君を、一生かけて満たしてあげるから…。」



ふっと笑った顔は三年前よりずっと妖艶さを増していて、体が支配されるのが分かった。