「…どういう、こと?」



分かってる。ホントは貴方が何を言おうとしているのか。



「愛してる者に命を奪われることが、オレの罪滅ぼしだと思ってる。」



やっぱり…。



「最初から、そのつもりだったのね…?」



「うん。…さぁ、審判の時だ。伊織。」



セキに手を取られ店から引っ張られる。



「待…てよ。」



朱美ちゃんの弱々しい声が背中に掛かる。



セキは振り返り、朱美ちゃんに微笑んだ。



「ゴメンね、朱也。バイバイ。」



その声は切なく切なく聞こえて、朱美ちゃんは眉間に皴を寄せた。