こうして勇治とオレはそれぞれの人生を入れ換えた。



…と言ってもオレ達は二人で一人。



セキであってセキじゃない勇治。



勇治であって勇治じゃないオレ。



父親と母親が残した会社は国見夕が継ぐことになる。



経済学を知らない勇治は表向きの社長。



裏で全てを牛耳っているのはオレだ。



こうやって一生を過ごして行くんだ。



罪を背負いながら、誰にも知られず、真実は闇に葬って…。