【完】ペテン師との甘い夜

俺は俺で、先に国見邸へ向かう。



国見邸には若いお手伝いがいた。



「あの、どちら様でしょうか?」



「霧島です。霧島勇治。夕さんが帰国なさったと聞いて。」



「はい、先程奥様が迎えに行かれたのでお待ちになられて下さい。」



オレは、17年振りに自分の家に客人『霧島勇治』として上がり込んだ。



後は勇治が殺してくれれば第二ラウンド開始。



お手伝いが出してくれた紅茶を啜ってると、オレの携帯が震えた。