「そして、勇治に殺させたことで脅したんだ。法務大臣である勇治の祖父を!」



スケールの大きい話に私は絶句するしかない。



「ん〜っ頭いいね〜!ぜーんぶ当たり。」



セキはクスクス笑いながらいつの間にか頼んだジントニックを飲んでいた。



「詳しい詳細や理由までは分からないけどね。特に、私に近付いた理由とか。」



朱美ちゃんは目の前に座ってるセキに瞳で催促した。



『真相を語れ。』と。



「そんなに睨まないの。もう、全部話す覚悟はあるんだから。」



セキはグラスをカウンターに置いた。



そして、薄い唇を動かして、全てを語り始めた…。