「そうか……相手さんには悪い言い方かもしれないが、良かった。
リセに本来の仕事がめぐって来て。こちらの事は心配しなくて良い。早く行ってあげなさい」

「分かりました。行ってきます」


優しさのにじんだその言葉に胸を打たれつつも、

リセは支度をする為に家へと戻り、一通りの準備を終えると、

来訪者用に玄関のドアに“ラピアスに行く為、最短で一週間不在”と張り紙をした。

(急がないと)

久々の仕事に軽く興奮を覚えながらも、リセは旅立った。