学園生活は溺愛の始まり〜白馬の王子様は、一人だけ。〜

入学式が終わり、体育館を出た新入生たちが一斉に向かったのは、校舎の中庭に設置された巨大な掲示板の前だった。

人だかりができていて、あちこちから歓声や悲鳴のような声が聞こえてくる。

「うわ……マジか、俺Cクラスだ……」

「近衛って本当に成績で容赦なくクラス分けされるんだね……」

この近衛学園は徹底した実力主義。

入試の成績順に、上から『X・A・B・C・D・E』の6つのクラスに容赦なく振り分けられる仕組みになっている。

中でも最上位の『Xクラス』は、学年のトップ層だけが集められる特別なクラスだ。

「かっちゃん、人すごくて全然見えないよ……」

「……ちょっと待ってろ。俺が見てきてやる」

背の高いかっちゃんが人混みの頭越しに掲示板を見上げてくれた。

そして、一番端にあるXクラスの名簿を追うと、呆れたような苦笑いを浮かべた。

「……やっぱりな。一番上のXクラス、筆頭に『花園姫奈』ってデカデカと書いてあるぞ」

「本当!? やったぁ……!」

自分の名前が最上位クラスにあると聞いてホッと一安心する。

けれど、次に気になるのは大切な幼馴染のクラスだった。

「ねぇねぇ、かっちゃんは!? かっちゃんは何クラスだった!?」