春夏秋冬神さま日和

「あなたのお役に立つことが、僕の喜びですので」

ハオランの言葉に、スザクはもう一度「ありがとう」と言い、笑った。その背中に、「スザク」と少し暗い声がかかる。ゲンブが俯きがちに言った。

「あの、僕先に行くね」

「あっ!ゲンブ!」

スザクが止まる間もなく、ゲンブは走り去ってしまう。その背中をスザクは呆然と、ハオランはどこか鋭い目で見ていた。



会議室には大きな円形テーブルが置かれ、スザクたちはそれぞれ椅子に座って最近の妖魔出没などについて話を進めていく。ルイが妖魔について説明する中、話を聞いていたスザクは袖を軽く引っ張られて隣を見る。ゲンブが困ったような顔をしていた。

「スザク。ここがよくわかんなくて……」

申し訳なさそうに小声でゲンブが言う。スザクはゲンブが指差したところを見て、「あ〜……。ここはね」と説明をし始める。

ゲンブは勉強や難しい話が苦手である。転生前は、スザクが赤点回避のために勉強会を開いていた。神になってからも勉強が苦手なのは変わらず、会議の際にスザクはよく質問される。