その溺愛、予想外につき。

たぶん、
皇あさひ。
白銀れん。
月城しおん。

名前は知っている。
お兄ちゃんの口から何度も聞いてきたから。

でも、実際に目の前にすると圧がすごい。
みんな同い年くらいのはずなのに、立っているだけで空気が違う。

「来た」

最初に口を開いたのは、金茶の髪の男の子だった。
あさひだ。
視線がまっすぐこっちに向いていて、私は一瞬だけ息をのむ。

「へえ。ほんとに代わり入れるんだ」

軽い口調。
でも、その目は値踏みするみたいに鋭い。

隣で、れんは腕を組んだまま無言で私を見ていた。
しおんだけがやわらかく目を細める。

「緊張してるみたいだね」

その一言で、少しだけ肩の力が抜けそうになる。
けれど次の瞬間、あさひが私の前まで歩いてきた。

近い。
思わず背筋がこわばる。

「あんたが涼の代わり?」

その問いに、私は一瞬どう答えるべきか迷った。
ふわりとしてなら違う。
でも今は、涼としてここに立っている。

だから私は、できるだけ短く答えた。