その溺愛、予想外につき。

衣装の細かい調整が終わる頃には、少しだけ足が疲れていた。

きらきらした装飾の重み。
それに、ずっと気を張っているせいで、肩が固くなっている。

「五分だけ休憩」

真白さんのその言葉に、私は小さく息をついた。

「飲み物、廊下の奥にあるから」

黒崎さんにそう言われて、私はこくんと頷く。
そのまま部屋を出ると、ひんやりした空気が頬に触れた。

少し静かな廊下。
さっきまでたくさんの人の視線を浴びていたせいか、それだけで少しだけほっとする。

奥に置かれていたウォーターサーバーで紙コップに水を注ぐ。
手がまだほんの少し震えていて、自分でも笑ってしまいそうになる。