教室に入って、1番後ろの窓際の席の椅子をガタンと引く。
「隣の席なんて運命じゃない!?心優ちゃんもそう思うよね!?ねねね!?」
「…そうだね」
私の隣は、運悪きことに光。
はぁ、とため息を吐いた。
「わ、ため息つくと老けますよ、心優さん」
「どこから引っ張ってきた情報だよ、それ」
「俺の頭のインターネット」
「誰が信じるか、そんなもん」
フッと微笑む。
光の目が少し見開かれた。
スクールバッグから筆箱……ノート……と1限の数学に必要なものを取り出していく。
優しく扉が開いて、担任の寺田先生が入って来た。
丸眼鏡をかけた男の先生。
愛称はてらちんで通っている。

