「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う

その額には大量の汗が吹き出し、切れ長の琥珀色の瞳は絶望的な状況の中で激しく揺れていた。

そして――縫合糸を操る彼の指先が、微かに、けれど確実に震えていたのだ。

​(あ……桐生先生の手が……震えてる……?)

​凛の胸に、激しい衝撃が走った。

​彼はロボットでも、冷血なマシーンでもなかった。

目の前の命が消え去ろうとしている恐怖、そして……自分の目の前で血に染まりながら必死に指圧を続ける凛を失うことへの、狂おしいほどの恐怖。

桐生はその人間らしい激しい感情と戦いながら、必死にメスを握りしめていたのだ。

​『君がそうやって俺を真っ直ぐ見つめるたびに……俺がどれほど理性を保つのに苦しんでいるか、君は何も分かっていない――』

​彼が漏らしたあの言葉が、凛の脳裏で鮮やかに蘇る。

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