占い師ミラと予言カード

 たまにこんな夢を見る。
 おそらく学校の教室。
 でも、なんの教室かはわからない。
 そこには、物置のように物がそこら中に積んである。
 室内を奥へ奥へと進むと、最奥に大きな鏡がある。
 鏡は、金色の枠で囲まれた細長い丸型だ。
 その鏡は自分を映しているのかと思いきや……そうではない。
 鏡の中には、自分とそっくりの少女が立っている。
 その少女は、笑いもせず泣きもしない。
 声は聞こえないが、口を動かす。

「ーーーーーーーーー」

 ……ん?
 なんて言った?
 少女の口を読み取ろうと必死になる。

「ーーーーーーーーー」

 やっぱり何を言っているかわからない。
 少女の顔が歪む。
 その顔がドロドロと溶け始めた。
 少女本体が溶けているのか、鏡の影響なのかわからない。
 次の瞬間。

ーーバリッ!

 鏡が割れる。

「はあ、はあ、はあ………」

 ミラは、いつもここで夢から覚める。
 でも……今朝は違ったのだ。
 ぱっと起き上がると、枕元には一枚のカード。
 黒と紫で幾何学模様にデザインされている。
 なんだろう。
 カードをめくり、表面を見てみると、描かれていたのは「鏡」とその中に鎮座する「顔のない少女」の絵柄。

「何これ……<鏡>……?」

 カードに記された言葉は「鏡」だったーー。