溺愛王子サマ達と秘密の同居

「……え」

 そこにいたのは、壁にもたれかかる玲央だった。

 朝の光の中でも目立ちすぎるくらい目立っていて、眠そうに髪をかきあげる仕草まで絵になるのがずるい。

 そして玲央は、わたしを見るなりまっすぐ立ち上がった。

「おそい」

「えっ」

「待ってた」

 その二文字だけで、心臓が変な跳ね方をする。

「な、なんで……」

「昨日言っただろ」

 玲央はそれだけ言うと、わたしの顔をじっと見た。

「寝てないのか」

「え」

「顔に出てる」

 そんなにわかりやすい!?
 あわてて目元をこすると、玲央は小さくため息をつく。

「無理すんなよ」

「……だれのせいで寝れなかったと思ってるの」

 小声でぼそっと言うと、玲央の口元が少しだけゆるんだ。

「なに、俺のこと考えてた?」

「ち、違うし!」

「顔赤い」

「もうっ……!」

 朝から調子狂う。
 でも、玲央がいつもみたいにからかってくるくせに、どこかちゃんと様子を見てくれてるのがわかって、少しだけ落ち着く自分もいた。