溺愛王子サマ達と秘密の同居

いわゆる、壁ドンってやつだって、頭のどこかでわかる。
 わかるのに、そんなこと冷静に考えていられるわけがない。

 近い。
 近すぎる。
 玲央の顔が、さっきまでよりずっと近くにあって、まともに目も合わせられない。

「れ、玲央……っ」

「静かにしろ」

 低く落ちた声に、肩がびくっと震える。

 玲央はそのまま、わたしを閉じこめるみたいに見下ろしてきた。
 鋭い目なのに、ただ怖いだけじゃない。
 その奥にある熱みたいなものがまっすぐ伝わってきて、余計に苦しくなる。

「秘密にしてほしいなら」

「……っ」

「ちゃんと俺の言うこと聞け」

 心臓がどくんと鳴る。

「言うことって……」

「ひとりで無茶しない。危ないと思ったらすぐ俺を頼る。勝手にごまかして突っ走るな」

 予想していたよりずっとまじめな条件に、一瞬だけ目をぱちぱちさせる。