溺愛王子サマ達と秘密の同居

「……じゃあ、黙っててやる」

 玲央がそう言った瞬間、張りつめていた空気が少しだけゆるんだ気がした。

「ほ、ほんとに……?」

 信じられなくて聞き返すと、玲央はわたしを見たまま、ゆっくりと目を細める。

「そのかわり」

 どきっとして、息が止まる。

「条件がある」

「条、件……?」

「勝手に無茶すんな」

 低い声が、まっすぐ胸に落ちてくる。

「おまえ、自分がどれだけ危なっかしいかわかってないだろ」

「それは……」

 言い返せない。
 今日一日だけでも、何回ボロを出しかけたかわからない。
 玲央にバレたのだって、完全に自分の不注意だ。

「でも……ちゃんと気をつける」

「口だけならなんとでも言える」

「っ……」

 くやしいけど、その通りすぎて黙るしかない。

 すると玲央は、小さく息をついたあと、わたしに向かって一歩近づいた。

「え……」

 反射で後ずさる。
 でも、すぐ背中が壁に当たった。

 しまった、と思ったときにはもう遅い。

 玲央の手が、わたしのすぐ横にどんっとつかれる。

「ひゃ……」

 逃げ道をふさがれて、心臓が大きく跳ねた。