溺愛王子サマ達と秘密の同居

「玲央くん、わかりやすい」

「なにが」

「りんくんのこと気に入ってるんだなーって」

「は?」

 玲央の声が低くなる。
 わたしの心臓は変な意味で跳ね上がった。

「そ、そういうんじゃないでしょ!」

 あわてて口をはさむと、るいがさらに楽しそうな顔になった。

「りんくんまで反応するんだ」

「だって変なこと言うから!」

「変じゃないよ。だって玲央くん、新しく来た子にこんな親切にするの珍しいもん」

「親切……?」

 どこが!?
 初対面からずっと振り回されてる気しかしないんだけど!?

 そんなわたしの顔を見て、悠真がふっと笑う。

「たしかに玲央にしては珍しいかも」

「悠真まで言うな」

「でもほんとでしょ」

 玲央は面倒くさそうに舌打ちするみたいに息をついた。

「おまえら、うるさい」

「はいはい」

 るいが肩をすくめる。
 それから、テーブルに並んだ料理を見て目をきらきらさせた。

「早く食べよ。今日のごはん、おいしそう」

 たしかに、食堂のごはんとは思えないくらい豪華だった。
 スープにサラダに、メインのお肉料理まである。

「すご……」

「ここの寮、食事はちゃんとしてるから」

 悠真が教えてくれる。

「好き嫌いある?」

「え? あ、ない……と思う」

「なんだそれ」

 隣から玲央が小さく笑う。

「だって、急に聞かれたから……」

「変なやつ」

「またそれ!」

 思わずむっとして見上げると、玲央はなぜか少し楽しそうだった。

 ……ほんとに、この人よくわかんない。

 食事が始まると、るいはずっと楽しそうにしゃべっていたし、悠真は自然に話を回してくれるし、朔夜はほとんどしゃべらない。
 なのに、ふとした瞬間にこっちを見ている気がして、落ち着かない。

 特に玲央は、近い。

 席が隣だから仕方ないんだけど、それにしても近い。
 腕がちょっと動くだけでぶつかりそうだし、横顔が視界に入るたびに変に緊張する。