冷遇令嬢ですが、前世の知識と先見の力で運命の王第殿下と新しい国を作ります。

次の王はその後二十年をかけて王家が経済の中心となるような商会をいくつも立ち上げ、ホランデリア国を経済大国にのし上げて行った。

ホランデリア国となった初代の王は優秀で経済的に目覚ましい手腕を発揮したのだ。

マキシミリアンはその三年の間ハメラニア共和国とホランデリア国を行き来しつつ、ジャスミンとJM商会を動かしホランデリア国の政治改革に取り組んだ。

ジャスミンはホランデリア国となった二年後にJM商会の本部をホランダリア国に移した。

ハメラニア共和国のJM商会は支店とした。

ハメラニア共和国の支店は支店長の采配によって、各国から輸入したものを本店に送ったり地の利を利用して輸出の拠点としての仕事を中心にした。

扇風機とかき氷機とJM化粧品はハメラニア共和国で作られている。

そしてそれらのホランデリア国での販権はキンバリーのバネストン商会が持っている。

ジャスミンはホランデリア国の本部で、新しくレストランを開店したり相変わらず奇想天外な物を発明し特許をいくつも取った。

フレデイに進言したカレールーもJM商会として特許を取って、ホランダリアの王都にベス領やバレンシアン領の特産品を売る店を出した。

その名もずばり”特産品の店”だ。

このネーミングは皆で色々考えたのだが、良いのが思いつかずそのままずばりの名前にした。

しかしその名前が却って客の興味を引き”何の特産品”となって興味本位に店に入ってくれる人が多くいた。

カレールーはそこの目玉商品になった。

バレンシアン領のリンゴやリンゴジャムも入荷するとすぐに売りきれる程人気になった。

二人の努力でバレンシアン産のリンゴは国一番のリンゴと言われるようになったのだ。

リンゴジャムもジャスミンのお勧めで少し高くなるがグラニュー糖を使う事で味が上品でジャムの水分を抑えられる為味わいが全然違うものになった。

それがバレンシアン産のリンゴジャムが一味違うものになる秘訣だった。

カフェのスイーツもグラニュー糖を使う事で味が違ってきた。

ジャスミンはバレンシアン領でリンゴジャムを作り始めるまでにグラニュー糖を作り出したのだ。

カフェ・フラワーシスターズでも紅茶やコーヒー用の砂糖にグラニュー糖を四角に固めた角砂糖も同時に作ったのでカフェの紅茶やコーヒーは格別に美味しくなった。

そしてマーゴの為に念願だった足踏みミシンも作ってまた特許を増やした。

マキシミリアンとジャスミンは三人の子供に恵まれ、ジャスミンの家族が暮らす屋敷の側に、薔薇の離宮を彷彿とさせる美しい屋敷を作って皆の側に暮らすようになった。

ハメラニア共和国の薔薇の離宮は皆が別荘として使った。

シシリーとキンバリーにも子供が生まれ家族でよく薔薇の離宮に行っている。

デイジーとシリアスは、ジャスミンの意見を取り入れバレンシアン領を豊かに統治した。

その後バレンシアン州となっても州知事としてシリアスは確かな政策を実行していった。

今ではバレンシアンリンゴやバレンシアリンゴジャムやアップルパイは確かな特産品となり、汽車で王都まで運ばれてバレンシアンの特産品売り場に並ぶようになった。

もちろんバレンシアン産の蜜入りリンゴはそのままでも甘くて美味しいので、王都ではリンゴの時期になると飛ぶように売れていく。

王制が廃止される時には貴族制度も廃止されたので、各領地は州として残されその領地を管轄する貴族を州知事としたのだ。

州の経営が下手な知事は容赦なく統合されたり、新しい州知事が台頭する事になった。