冷遇令嬢ですが、前世の知識と先見の力で運命の王第殿下と新しい国を作ります。

そうして準備していたら“あの~“と言って身なりのいい素敵な美人さんがお店に入ってきた。

「はい、いらっしゃいませ」ジャスミンがニコッと笑っていうと

「まだオープンしていないのですか?」

「はい準備中なんですが、構いませんよ。ほとんど準備は済んでいるのですが、私がゆっくりしているだけです」

「それじゃあ話を聞いてもらっていいですか?」

「もちろんです。そちらのソファーにお掛けください。今隣のカフェからお茶を持ってきてもらいますね」

「まあ、隣りのカフェもやっていらっしゃるの?」

「ええ、もう行かれましたか?」

「実は昨日もここに来たのですが閉まっていて誰も見えなかったので、隣りのカフェに行ってみたんです」

「まあそうだったんですね。すみません何度も来ていただいて嬉しいです。ちょっとお待ちくださいね」

そう言うとジャスミンは裏からデイジーに紅茶二つと焼き菓子をなんでもいいので持ってきてと伝えた。

初めてのお客様は、シシリーと言ってこの国では三本の指に入る大きな商会の娘さんだった。

ジャスミンは彼女が自分にとってとても大切な存在になるのを感じ取った。

「実は結婚が決まったんですが、彼は伯爵家の嫡男なんです。でも私は平民なので、当然彼の家族は許してはくれませんでした。だから彼は伯爵家とは縁を切って弟さんに伯爵家を継いでもらうようにして自分は身一つで我が家に来てくれるんです」

「まあなんて素敵な方なんでしょう。家より愛する人を選んだと言うわけですね」

「私にそんな価値があるか不安なんですが、彼は一途に思ってくれているんです。そんな彼を我が家に迎えるために父は素敵な結婚式にしようと言っているんです」

「まあお父様も優しい方ですね。ご両親は大喜びでしょうね」

「私の母親は子供の頃に亡くなっていて、父親が一人で育ててくれたんです。もちろん彼のお母様に相談なんかできないし結婚式にも来てはいただけないと思っています。だから結婚式をどのように準備したらいいか相談する人がいなくて…お願いできますか?」

「もちろんです。シシリー様が第一号のお客様ですから誠心誠意素敵な結婚式になるよう頑張りますわ」

「まあ、ありがとうございます」

「で結婚式はいつ頃になりますか?」

「まだ決めてはいないのです。彼はもう我が家に住んでいて今は父から商会の仕事を教えて貰っているんです。ご相談して決めればいいかなあと思っています。いつ頃ならいいでしょうか?」

「せっかくですから季節の良い時にしませんか?ドレスを着ても暑くもなく寒くもない時期に、今からなら九月末くらいはいかがですか?半年ありますから準備も楽しんでやれますわ。楽しくなくっちゃ一生に一度のパーテイなんですもの」

「そうですわね。なんだかすごくワクワクしてきました。さっきまではまるで迷子になった気分だったんです。よかった。これからの予定はどうしたらいいですか?」

「結婚式のドレスはもうオーダーしていますか?」

「いいえ、それも相談したくて私何にも自分で決められそうになくて手がかかりますよね」

「いいえ、ドレス選びからご一緒させていただけるなら嬉しいですわ」