小悪魔ちゃんには死神がお付きのようで

小悪魔な微笑みを浮かべたまま、とんでもないことを言い放つ


「うちな――誰でもいいから、男の子と付き合ってみたいんよ!」


「……は?」


あまりに突拍子のない言葉に、頭が追いつかない。


「やから、水井くん。この秘密をバラされたくなかったら、うちの執事になってや。うちが素敵な恋をできるように、デートの練習相手とか、男心の分析とか、全力でお手伝いすること! ――な、いいやろ?」


夕暮れ時の赤紫色の光のなかで、メロはいたずらっぽくウインクしてみせた


それが、僕と彼女の、奇妙な主従関係の始まりだった


この時の僕はまだ知らなかった


彼女がなぜ、そんなに「恋」を急いでいるのか


そして、彼女の後ろに本当の『死神』の影が迫っていることも――