俺様で冷徹なハイスペック医師は ツンデレで不器用で激甘な素顔を隠せない

翌日。

​カンファレンスルームは検査結果を解析し、重苦しい沈黙に包まれていた。

​「……術後遠隔期における冠動脈微小血管の攣縮(スパズム)、および局所的な心筋浮腫……。これが特発性心筋症の、真の難治性というわけですか……」

​画面に映し出された心臓MRIのT2強調画像を見上げ、若手医師が絶望に満ちた声を漏らした。

​1度は手術で救われたはずの心筋に、難病特有の微小循環障害が再び忍び寄っていた。

それが伝導障害と心機能の緩やかな低下を引き起こそうとしている。

​「術後経過がどれほど順調に見えても、疾患本来の根を完全に断つことは不可能なのか……」

「このまま急性心不全増悪へ向かえば、彼女に再手術の耐容能はないぞ……」

​スタッフたちに動揺と諦めの色が広がりかけていた。

その中でただ1人、律だけが微動だにしなかった。

​「黙れ」

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