「……波形に揺らぎはないな。当直、夜間の輸液管理と室温調整に微小な狂いも出すなよ」
「は、はいっ! 厳重に監視いたします!」
「……急患が出ない限り、俺を起こすな」
律は短く言うと、病室へ向かうことなく、そのまま静かにナースステーションをあとにした。
律は暗い廊下を歩きながら、葵の眠る病室の方向を一瞬だけ振り返った。
誰にも見せない微かな吐息を漏らす。
(……無事に眠っているなら、それでいい)
直接病室に入り、葵の眠りを妨げるような真似は決してしない。
主治医としての立場と倫理の1線を厳格に守りながら、ナースステーションの画面越しに彼女の命の鼓動を見守り続ける。
どこまでもストイックで、どこまでも深い静かな執着。
葵が穏やかな夢の中にいるその間も、「氷の神の手」は彼女の命を闇から守り続けていた——。
「は、はいっ! 厳重に監視いたします!」
「……急患が出ない限り、俺を起こすな」
律は短く言うと、病室へ向かうことなく、そのまま静かにナースステーションをあとにした。
律は暗い廊下を歩きながら、葵の眠る病室の方向を一瞬だけ振り返った。
誰にも見せない微かな吐息を漏らす。
(……無事に眠っているなら、それでいい)
直接病室に入り、葵の眠りを妨げるような真似は決してしない。
主治医としての立場と倫理の1線を厳格に守りながら、ナースステーションの画面越しに彼女の命の鼓動を見守り続ける。
どこまでもストイックで、どこまでも深い静かな執着。
葵が穏やかな夢の中にいるその間も、「氷の神の手」は彼女の命を闇から守り続けていた——。



