俺様で冷徹なハイスペック医師は ツンデレで不器用で激甘な素顔を隠せない

消灯時間を過ぎ、静まり返った夜のナースステーション。

モニターの電子音だけが低く響く空間に、白衣姿の律が静かな足音で現れた。

​「御堂先生……!?  こんな夜遅くにどうされたんですか? 今夜はオンコール(緊急呼び出し)の担当ではなかったはずですが……」

当直の若手外科医が驚いて立ち上がった。

律は視線すら合わせず、壁一面に並ぶ生体情報(セントラルモニター)の画面へ冷酷な眼光を走らせた。

​「……一ノ瀬葵の夜間心不全指数と、徐脈性不整脈の出現有無を確認しに来ただけだ」

画面上の波形は、乱れ1つない美しく規則的なリズムを刻んでいる。

脈拍、血圧、酸素飽和度——すべての数値が、葵が今、深い安らぎの中で穏やかに眠っていることを示していた。

​律は胸の前で腕を組み、葵の心拍数を示す画面の数値を数秒間だけ静かに見つめた。

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