俺様で冷徹なハイスペック医師は ツンデレで不器用で激甘な素顔を隠せない

ナースステーションに緊張が走った。

看護師たちは青ざめながら頭を下げる。

​律は冷酷なまでに完璧な管理体制を敷いた。

その後、静かに葵の病室へ入っていった。

​葵はベッドの上で、水分の摂れない喉の渇きと戦っていた。

律の姿を見ると、申し訳なさそうに視線を落とす。


​「……先生。看護師さんたちを、あまり叱らないであげてください……。私が喉が渇いたという顔をしていたから、気を使ってくれたのかもしれませんし……」

​律は無言のまま、葵のベッド脇に近づいた。

トレイから医療用の滅菌ガーゼと精製水を取り出す。

​「お前が庇う必要はない。管理の甘さは即座にお前の心臓へ負担となって返ってくる。……口を開けろ」

​「あ……」

​律は精製水をほんの数滴だけガーゼに染み込ませた。

それを自分の指先に巻きつける。