俺様で冷徹なハイスペック医師は ツンデレで不器用で激甘な素顔を隠せない

「俺はお前を救うために、倫理委員会や副院長どもを力でねじ伏せた。そして己のすべてを賭けて執刀したんだ。……誰1人として、お前の回復を脅かすミスなど許さん」

​律の冷酷なまでの厳しい指導も、スタッフへの徹底した管理も、すべては「葵を完璧に完治させるため」の揺るぎない盾だった。


葵は律の手の温もりを額に感じながら、静かに目を細めた。

​「……はい。私、律先生のおかげで、こうして生きていられます。……ありがとうございます、律先生」

​「……ふん。分かっているなら、余計な心配をせずに全部平らげろ」

​律は不機嫌そうに口元を結び、再びスプーンを取り、葵のために優しくお粥を掬い上げた——。