俺様で冷徹なハイスペック医師は ツンデレで不器用で激甘な素顔を隠せない

律から淡々と告げられ、ぐうの音も出ない。


完璧な医学的根拠だった。

​だが、差し出されたスプーンを持つ律の指先は、驚くほど繊細だった。

葵がスムーズに咀嚼・嚥下できるよう、律は角度や一口の量すら正確に計算している。

​「……ん」

​葵が小さく口を開け、律は満足そうに口元の端を微かに緩める。

そして律は、温かいお粥を滑らかに葵の口内へ滑り込ませた。

​「……上出来だ。焦らずによく噛んで飲み込め」

​「……美味しいです、律先生」

​「当然だ。栄養科と協議し、お前の消化吸収能力とエネルギー必要量に合わせた特別食を用意させている」

​律は葵が1口食べるごとに、手元のガーゼで葵の唇をそっと拭う。

律の手つきの優しさと、至近距離で見つめ返してくる漆黒の眸。

その前に、葵の頬はみるみるうちに朱に染まっていった。

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