俺様で冷徹なハイスペック医師は ツンデレで不器用で激甘な素顔を隠せない

律の低く鋭い声が廊下に響き渡る。

ナイフのように研ぎ澄まされたその言葉は、副院長の自尊心を容赦なく切り刻んでいく。

​「この患者の主治医は私だ。治療方針の決定権も、すべての責任も私にある。私の腕と決断に不満があるなら、今すぐ私以上の執刀医を連れてきてから発言していただきたい」

​「う……っ……!」

​律の圧倒的な実績と、誰もぐうの音も出ない天才的なカリスマ性。

副院長は顔を真っ赤にしながら、沈黙するしかなかった。

​律は白衣の裾を翻した。

​「すまんな、葵。嫌なことを聞かせたな」

​一瞬だけ、律のアイスブルーのように鋭い瞳が揺れた。

だが、律はすぐにいつもの冷徹な仮面を取り戻すと、動揺する看護師と葵に向かって静かに微笑んだ。

​「大丈夫だ」

​律はそう言い残すと白衣を翻し、急ぎ足でナースステーションへと向かった。

​「婦長」

​「は、はい! 御堂先生」

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