純愛オーバーフロー

手を強く握る


昔の記憶が蘇る


『お前、もう誰とも関わんなよ笑』


『次はもっと酷いから』


『助けてくれる奴なんていないな笑』


蒼は目を閉じた


「……もう、あんな思いはしたくない」



だから、ひなのから離れなければならない


そう思っているのに――


頭の中には、さっきのひなのの笑顔が浮かんでいた


「……なんでだよ」


自分でも理由が分からなかった


ただ一つだけ分かっていることがある


――七瀬ひなのが、少し気になり始めている


その気持ちが、いつか自分自身を変えていくことを


このときの蒼は、まだ知らなかった