最強ヴァンパイアに溺愛されています!

契約の夜が明けた朝。
白雪美月は鏡の前で、何度も自分の顔を見ていた。

いつもと同じ制服。
いつもと同じ朝。
なのに、何もかもが違う。

昨日、ルカと想いを伝え合って、恋人になった。
そして契約も結んだ。
その事実が胸の奥でずっとあたたかく光っていて、落ち着かないのに幸せだった。

首元にそっと触れる。
もう見えないように整えてあるのに、そこに残る熱だけは消えていない気がする。

「……行かなきゃ」

小さくつぶやいて家を出ると、朝の空気は少しひんやりしていた。
でも門の前に立つ人影を見つけた瞬間、その冷たさなんてすぐに消えてしまう。

「ルカくん……?」

制服姿のルカが、当然みたいにそこにいた。

「迎えに来た」

短いひと言。
けれどその声には、昨日までよりずっと自然な親しさがある。

「え、でも、こんな朝早く……」

「恋人を迎えに来るのに理由いるか」

あまりにも当たり前みたいに言うから、美月は一気に顔が熱くなる。

「る、ルカくん……」

「何度呼ばれても慣れないな」

「え?」

「その呼び方」

少しだけ目を細めるルカの表情がやわらかくて、また胸がきゅっとする。