最強ヴァンパイアに溺愛されています!

「ルカくん」

美月がそっと呼ぶと、ルカが視線を落とす。

「なんだ」

「今日は……ありがとう」

言いたいことはもっとあるのに、
いざとなるとそんな言葉しか出てこない。

でもルカは、それだけで少しだけ目をやわらげた。

「礼を言われることじゃない」

「でも」

「俺がしたくてしただけだ」

まっすぐな返事に、また胸が熱くなる。

ルカは少し黙ったあと、つないだ手に視線を落とした。
それから、ゆっくりと口を開く。

「正直、まだ離したくない」

そのひと言に、息が止まりそうになる。

「……っ」

「家に着いたら終わりって思うだけで、さっきからずっと機嫌悪い」

ぶっきらぼうなのに、その言葉の中には隠しきれない本音がある。
美月は思わず小さく笑ってしまった。

「自分で言うんだ」

「お前の前なら隠しても意味ない」

そんなふうに言われたら、もうだめだ。
嬉しくて、苦しくて、目をそらしたくなる。