最強ヴァンパイアに溺愛されています!

席に着いても、美月の鼓動は全然落ち着かなかった。
首元を見られていないか。
様子がおかしくないか。
ばれていないか。

そんな不安でいっぱいなのに、ルカだけは余裕そうだった。

自分の席へ戻る前に、ルカは美月の耳元へほんの少しだけ顔を寄せる。

「大丈夫。見えてない」

「……っ」

声が近すぎて、それだけでまた胸が跳ねる。

「顔、赤いのもそのうち引く」

「ルカくんのせいだよ……」

小さく抗議すると、ルカはふっと口元をゆるめた。

「知ってる」

そのひと言が甘すぎて、もうだめだった。

さらにルカは、美月の髪をそっと耳にかけるふりをして、襟元を自然に整える。
さりげなく、でも確実に。
昼の秘密の痕を隠すためだと分かる。

誰にも気づかれないようにしてくれるのに、
その秘密を共有しているのは自分だけ。
そう思った瞬間、胸の奥がきゅっと熱くなった。

「……あとでまた見る」

ぼそっと囁かれて、美月は固まる。

「えっ」

「ちゃんと平気か確認する」

「そ、それを今言うの……?」

「先に言っといたほうが逃げないだろ」

あまりにも当然みたいに言われてしまって、何も返せない。