最強ヴァンパイアに溺愛されています!

「お前に許可した覚えはない」

「してもらうつもりもないです」

奏多も負けずに笑い返す。
その間に流れる火花みたいな空気に、美月はおろおろするしかない。

そこへ今度は、のんびりした声が割って入った。

「朝から楽しそうだな」

振り向くと、天城夜斗が片手をポケットに入れたまま立っていた。
余裕たっぷりの笑みを浮かべているのに、その視線はまっすぐ美月へ向いている。

「転校生ちゃん、顔赤いけど。もしかして一緒に来る間になんかあった?」

「な、なにもないよ」

慌てて否定すると、夜斗がくすっと笑った。

「その反応、かわいすぎ」

「からかわないで……」

「からかってないって。本当にそう思っただけ」

さらっと甘いことを言うから困る。
しかもそのすぐあと、夜斗はルカを見てわざとらしく肩をすくめた。

「九条、お前独占しすぎじゃね?」

「うるさい」

「否定しないんだ」

夜斗が面白そうに笑う。

さらにその時、教室の入口近くがふっと静かになった。