最強ヴァンパイアに溺愛されています!

そして教室の扉が開く。

その瞬間だった。

ざわ……っと、空気が一気に揺れた。

「え、なにあれ」

「九条くんと一緒……?」

「転校生、やっぱりすごくない?」

ひそひそ声があちこちから聞こえる。
美月は一歩たじろぎかけたけれど、すぐ隣でルカが静かに言った。

「気にするな」

その低い声だけで、不思議と少し落ち着く。

けれど落ち着く暇もなく、明るい声が飛んできた。

「おはようございます、美月先輩!」

如月奏多が勢いよく駆け寄ってくる。
きらきらした笑顔は朝から全開だ。

「わ、奏多くん。おはよう」

「朝から九条先輩と一緒なんて、ずるくないですか?」

むっとしたように言いながらも、奏多はすぐに美月の前に立つ。
まるで自分も会話に混ざるのが当然みたいに。

「今日の朝、迎えに行こうと思ってたのに」

「えっ」

「本気です。だって美月先輩、放っておけないし」

あまりにもまっすぐ言われて、美月が困って笑うと、ルカの眉がぴくりと動いた。