最強ヴァンパイアに溺愛されています!

校門が見えてくるころには、美月の頬はずっと熱いままだった。
けれど問題は、ここからだった。

登校してくる生徒たちの視線が、一気にこちらへ集まる。
手をつないでいるわけではない。
でもルカの距離は明らかに近いし、かばんまで持ってくれている。

「やっぱり、見られてる……」

「だから?」

「恥ずかしいよ……」

するとルカは足を止めた。
校門のすぐ手前で、美月のほうへ向き直る。

「恥ずかしがる必要ない」

ルカは美月の髪に触れ、乱れた前髪をそっと整えた。
その仕草があまりにもやさしくて、息が止まりそうになる。

「お前が俺といるのは、隠したくない」

朝の光の下ではっきり言われて、美月は完全に真っ赤になる。

「る、ルカくん……」

「嫌か」

その問いだけ、少し不安そうだった。
いつも強いのに、こんな顔もするんだと思うと胸がきゅっとなる。

美月は小さく首を横に振った。

「嫌じゃない」

そう答えた瞬間、ルカの目がやわらかくほどける。

「ならいい」

短いひと言のあと、ルカは美月の頭を軽く撫でた。
朝の人目がある場所なのに、そんなふうに触れられてしまって、もうだめだと思った。
今日一日ずっとルカくんのことしか考えられない。