「よく風景画とか、花をモチーフにしたデザインとか、いろいろ描いていたんですけど。その中の一つに、似ているような……」
「大谷さんは、そのスケッチブックからデザインした?」
「いえ、そのつもりはありませんでした。今の今まで、スケッチブックの存在を忘れていて……。でも、自分で描いたものなので、過去の作品に似てしまうことは、よくあります」
無意識のうちに、忘れていたデザインを頭の隅から引っ張り出して描くこともある。
久我さんと話しているうちに私はもう一つ、思い出した。
「そのスケッチブック、一度だけ見せたことがあるんです」
「誰に?」
「……曽根崎さん、です」
数年前、まだ曽根崎さんがこの会社にいた時、私の絵に興味を持ってくれて、それで一度だけ見せたことがあった。
「そのスケッチブックは、今どこに?」
「家にあります」
「見せてほしい」
「じゃあ、明日持ってきますね」
「いや、早い方がいい。仕事が終わったら、一緒に行っていいかな?」
「あ、はい」
その時は、ただ早く解決するために資料が見たいのだと、何も考えずに軽く返事をしてしまった。けれど、よく考えてみたら──
「大谷さんは、そのスケッチブックからデザインした?」
「いえ、そのつもりはありませんでした。今の今まで、スケッチブックの存在を忘れていて……。でも、自分で描いたものなので、過去の作品に似てしまうことは、よくあります」
無意識のうちに、忘れていたデザインを頭の隅から引っ張り出して描くこともある。
久我さんと話しているうちに私はもう一つ、思い出した。
「そのスケッチブック、一度だけ見せたことがあるんです」
「誰に?」
「……曽根崎さん、です」
数年前、まだ曽根崎さんがこの会社にいた時、私の絵に興味を持ってくれて、それで一度だけ見せたことがあった。
「そのスケッチブックは、今どこに?」
「家にあります」
「見せてほしい」
「じゃあ、明日持ってきますね」
「いや、早い方がいい。仕事が終わったら、一緒に行っていいかな?」
「あ、はい」
その時は、ただ早く解決するために資料が見たいのだと、何も考えずに軽く返事をしてしまった。けれど、よく考えてみたら──



