高校二年の春 私は廊下で、見覚えのある男子を見つけた 中学の頃、透と仲が良かった人だった 懐かしくなって、私は声をかけた 「ねえ、久しぶり」 「あ、沙羅?」 「そういえばさ」 何気なく聞いた 本当に、何気なく 「透って、転校したあとどうしてるの?」 その瞬間 相手の顔から、笑顔が消えた。 「……沙羅」 「ん?」 「知らないの?」 「何を?」 少しの沈黙