すれ違い精神医に、陰では溺愛されています

高校生の頃、死んじゃいたいと思ってた。
何をやっても人より不器用で、自分を好きと思えるところがなくて。

そんな時にOB訪問で狩倉先生が高校にやって来て、医学部や人の心を救う話をしてくれたんだ。


「人生とは楽しいことと悲しいことが半分ずつでできていると思います。今どれだけ辛い環境にある人もやがていつか春はやってくる。一歩一歩今できることをしていく。それが僕の医師になるうえでのモットーであり、皆さんに伝えたいことです」

その言葉を聞いた時、私の心はとても救われたんだ。

この人にいつかついていける存在になりたいと。

一生懸命心理学を勉強して、大学院まで行って。

やっと追いついたと思ったら、狩倉先生は変わってた。

すれ違い精神科医なんて呼ばれてて、誰からも相手にされず、距離を置かれてて。


私、あの頃の先生に救われたことをまた伝えたいんです。
そのためにこうしていまここにいる。