大学二年生になり、私は変わらず勉強とバイトに励む日々。
坂井くんは言葉通り、夏休みや冬休みに帰省した時には私たちのバイトを短期で手伝ってくれた。
「クリスマスにシフト入ってくれるなんて神! いや、サンタさん!」
そう言って真由子さんは私と坂井くんを拝んでいた。
「なんだよ、まだ彼氏できないのかよ?」
「そのお言葉、そっくりそのままお返しします」
クリスマスイブに並んでクレープを焼きながら、私たちはブツブツ言い合う。
「そんなんだとあっと言う間に三十路になるぞ?」
「失礼ね。あと十年あるわよ」
「あっ!」
「びっくりした、何よ?」
思わず手元を滑らせて生地をこぼしそうになった。
「先輩、成人式じゃんかよ」
「今は名称が違うけどね。二十歳の集いとか?」
「振り袖着るの?」
「うん。夜に広香や橋口くんと飲みに行く約束してる」
「俺も行きたい」
「だめ。まだお酒も飲めないお子ちゃまだもん」
なんだとー!と憤慨する坂井くんを、「ほら、オーダー溜まってるよ」とあしらう。
けれど坂井くんはそのあと生徒会の昔のメンバーに声をかけたらしく、久しぶりに集まることになった。
「へへーん、俺諦め悪いかんね」
「やれやれ、降参」
年の瀬も迫った十二月二十九日に、懐かしい顔ぶれが居酒屋に揃う。
皆で賑やかに近況報告する中、友和先輩が驚くことを口にした。
「えー、俺と菜々子、婚約しました」
一瞬ポカンとしたあと、私たちは一斉に「ええー!?」と声を揃える。
「こ、婚約?」
「そ。クリスマスにプロポーズして、見事成功」
「すごい、おめでとうございます!」
ようやく実感が湧いて皆で拍手をすると、菜々子先輩は恥じらって「ありがとう」と頬を染めた。
高校生の頃は後輩を引っ張る立場もあって、互いに想いを告げないでいたらしい。
卒業してから晴れて恋人同士になったとのこと。
そう言えば広香と橋口くんも同じことを言っていた。
もちろん二人の交際も順調だ。
「結婚は大学卒業してからだからまだ先だけど、みんなも式に来てくれると嬉しい」
「もちろんです。楽しみにしてますね」
そして皆で改めて乾杯した。
「かんぱーい! おめでとうございます」
菜々子先輩は友和先輩と見つめ合って微笑む。
(すてきだな、お似合いのお二人)
そう素直に思えたことが私は嬉しかった。
坂井くんは言葉通り、夏休みや冬休みに帰省した時には私たちのバイトを短期で手伝ってくれた。
「クリスマスにシフト入ってくれるなんて神! いや、サンタさん!」
そう言って真由子さんは私と坂井くんを拝んでいた。
「なんだよ、まだ彼氏できないのかよ?」
「そのお言葉、そっくりそのままお返しします」
クリスマスイブに並んでクレープを焼きながら、私たちはブツブツ言い合う。
「そんなんだとあっと言う間に三十路になるぞ?」
「失礼ね。あと十年あるわよ」
「あっ!」
「びっくりした、何よ?」
思わず手元を滑らせて生地をこぼしそうになった。
「先輩、成人式じゃんかよ」
「今は名称が違うけどね。二十歳の集いとか?」
「振り袖着るの?」
「うん。夜に広香や橋口くんと飲みに行く約束してる」
「俺も行きたい」
「だめ。まだお酒も飲めないお子ちゃまだもん」
なんだとー!と憤慨する坂井くんを、「ほら、オーダー溜まってるよ」とあしらう。
けれど坂井くんはそのあと生徒会の昔のメンバーに声をかけたらしく、久しぶりに集まることになった。
「へへーん、俺諦め悪いかんね」
「やれやれ、降参」
年の瀬も迫った十二月二十九日に、懐かしい顔ぶれが居酒屋に揃う。
皆で賑やかに近況報告する中、友和先輩が驚くことを口にした。
「えー、俺と菜々子、婚約しました」
一瞬ポカンとしたあと、私たちは一斉に「ええー!?」と声を揃える。
「こ、婚約?」
「そ。クリスマスにプロポーズして、見事成功」
「すごい、おめでとうございます!」
ようやく実感が湧いて皆で拍手をすると、菜々子先輩は恥じらって「ありがとう」と頬を染めた。
高校生の頃は後輩を引っ張る立場もあって、互いに想いを告げないでいたらしい。
卒業してから晴れて恋人同士になったとのこと。
そう言えば広香と橋口くんも同じことを言っていた。
もちろん二人の交際も順調だ。
「結婚は大学卒業してからだからまだ先だけど、みんなも式に来てくれると嬉しい」
「もちろんです。楽しみにしてますね」
そして皆で改めて乾杯した。
「かんぱーい! おめでとうございます」
菜々子先輩は友和先輩と見つめ合って微笑む。
(すてきだな、お似合いのお二人)
そう素直に思えたことが私は嬉しかった。



