「おばあちゃん、そろそろ帰るね」
二人で食料品の買い出しに行ったあと、みたらし団子を食べながらおしゃべりしていると、いつの間にか日が傾き始めていた。
「そうね、遅くなると女の子は危ないわ。気をつけて帰るのよ」
バイトの帰りなんて夜の九時半になるのに、こんな時間から心配されるとは。
祖母にとって私は永遠に小さい子どものままなのだろう。
そう思い、苦笑いしつつ頷いた。
「また来るね、おばあちゃん」
手を振って別れると駅までの道をのんびりと歩き、電車に揺られながら窓の外を眺める。
次々と流れていく景色は、まるで私の思い出のよう。
幼かった頃、祖母の家で過ごした時に感じたどこか古くて懐かしい空気。
お散歩の途中、背の高い後ろ姿を見つけて「いっくん!」と笑顔で駆け寄ったこと。
父が赴任先から戻り、一緒に暮らせることが嬉しくて足が遠のいた埼玉の地。
そして突然知らされた別れ。
(いっくん、今どこで何してるんだろう)
祖母にも告げずにどこかへ行ってしまったいっくんとは、もう会うことはないのだろう。
こんなに感傷的な気分になるのは、友和先輩が卒業してしまったからかもしれない。
(私も高校三年生か……)
制服を着て毎日友だちと笑い合う楽しい高校生活も、あと一年で終わる。
それに進路も気がかりだった。
(大学、どうしよう。私、将来何になりたいの?)
日が陰り、ぼんやりと窓に映る私の横顔はひどく心許なかった。
二人で食料品の買い出しに行ったあと、みたらし団子を食べながらおしゃべりしていると、いつの間にか日が傾き始めていた。
「そうね、遅くなると女の子は危ないわ。気をつけて帰るのよ」
バイトの帰りなんて夜の九時半になるのに、こんな時間から心配されるとは。
祖母にとって私は永遠に小さい子どものままなのだろう。
そう思い、苦笑いしつつ頷いた。
「また来るね、おばあちゃん」
手を振って別れると駅までの道をのんびりと歩き、電車に揺られながら窓の外を眺める。
次々と流れていく景色は、まるで私の思い出のよう。
幼かった頃、祖母の家で過ごした時に感じたどこか古くて懐かしい空気。
お散歩の途中、背の高い後ろ姿を見つけて「いっくん!」と笑顔で駆け寄ったこと。
父が赴任先から戻り、一緒に暮らせることが嬉しくて足が遠のいた埼玉の地。
そして突然知らされた別れ。
(いっくん、今どこで何してるんだろう)
祖母にも告げずにどこかへ行ってしまったいっくんとは、もう会うことはないのだろう。
こんなに感傷的な気分になるのは、友和先輩が卒業してしまったからかもしれない。
(私も高校三年生か……)
制服を着て毎日友だちと笑い合う楽しい高校生活も、あと一年で終わる。
それに進路も気がかりだった。
(大学、どうしよう。私、将来何になりたいの?)
日が陰り、ぼんやりと窓に映る私の横顔はひどく心許なかった。



