放課後の特別授業は溺愛です、先輩。

「ふぁ⋯⋯ねむ⋯⋯っ」



一体、どれくらいの時間が経ったのか。

いつの間にか、窓から差し込む日差しが強くなって、代わりにオレンジ色の空が現れた。

ずっと手を動かしてたからかなあ、すごく眠いや。

そういえば⋯⋯瑞希、そろそろ来るのかなあ⋯⋯。

そんなことを考えていたけど、睡魔には勝てず、そのまま机に突っ伏して寝てしまった。

☆    ☆     ☆

「___ぱい、先輩」

「ん⋯⋯⋯⋯」



この声⋯⋯誰だろう。

低くて、でも聞き取りやすくて安心する声⋯⋯。

私⋯⋯この人の声、聞いたことがある気がする。

そうそう、蜂蜜色のサラサラな髪の毛を持っていて、瞳の色は葉桜を連想させる青緑色。

名前が⋯⋯⋯⋯



「みず、き⋯⋯?」

「うん、そうだけど⋯⋯先輩、大丈夫?
こんな時間まで寝ちゃって」



こんな時間⋯⋯?

瑞希に言われて時計を見てみると、五時三十分を指していた。

私、三十分も寝ちゃってたんだ⋯⋯。

いつも仮眠は十分ほどで終わらせているから、いつもより長く寝てしまった。