最強男子の過保護な溺愛が止まりません!

「ひ、氷河ノ先輩!?」

 なんでいるの。
 ここ、秘密の避難所じゃなかったの。

 氷河ノ先輩は片手をポケットに入れたまま、呆れたように私を見ている。

「昼休みに屋上は立入禁止だ」

「そ、そうなんですか!?」

「知らずに入ったのか」

「はい……」

「お前、ほんと危なっかしいな」

 その言い方があんまり自然で、私はむっとした。

「そんな子どもみたいに言わないでください」

「子どもみたいなことしてるだろ」

「してません!」

「してる」

 即答された。
 ひどい。

 私は頬をふくらませて、パンをぎゅっと握った。
 氷河ノ先輩はそんな私を見て、ふっと小さく息をつく。

「……まあいい」

「え」

「もう入ったなら、食ってから出ろ」

 意外な言葉に、私はぱちぱちと瞬きをした。

「怒らないんですか」

「怒ってほしいのか」

「ち、違います」

「なら黙って食え」

 ぶっきらぼうなのに、追い出しはしない。
 やっぱりこの人、ちょっとよくわからない。

 私はそっと先輩から距離を取り、ベンチの端に座った。
 氷河ノ先輩は少し離れたフェンスにもたれ、静かに空を見上げている。

 会話がない。
 気まずい。
 でも、なんだろう。