最強男子の過保護な溺愛が止まりません!

「……ありがとうございます」

 言うと、先輩は少しだけ目を細めた。

「礼を言うのは明日でいい」

「え?」

「今は落ち着け」

 そう言って、先輩は私のベッドの端に腰を下ろした。
 私はその前で固まる。

「な、何してるんですか」

「見張る」

「見張る!?」

「お前が寝るまで帰らない」

「それはさすがに」

「さすがに何だ」

「距離が近すぎます……」

「今さらだろ」

「今さらじゃないです!」

 小声で必死に抗議すると、先輩は少しだけおかしそうに息をついた。

「じゃあ、もう少し離れる」

 そう言って少しだけ位置をずらす。
 でも、部屋にいること自体は変わらない。

「……ほんとに帰らないんですか」

「帰らない」

「断言……」

「怖いんだろ」

 その一言に、私は何も言えなくなった。

 怖い。
 悔しいけど、その通りだ。

「……怖いです」

 小さく認めると、先輩はしばらく黙っていた。
 それから、そっと手を伸ばして私の頭を軽く撫でる。

「もう大丈夫だ」

 その瞬間。
 泣きそうになった。

 だめだ。
 こんなの、安心するに決まってる。

「先輩」

「何だ」

「優しすぎます」

「そうでもない」

「そうです」

「お前相手だからだ」

「……っ」

 心臓がもう限界。
 こんな深夜にそんなこと言わないでほしい。

 私は耐えきれなくなって、ベッドの上にぽすっと座りこんだ。